たわいもない話

おばさんの独り言

小さなおにぎり

2日ほど、娘がワクチンの副反応で発熱して寝込んでいた。

アラサーの娘、さすがに私の手を借りるようなことはもうない。

でも、なんか自分が落ち着かず

食欲なくても食べられるものをと、ゼリーや好物の杏仁豆腐とか買い込んできた。

そして、私の大きな手では握りにくいけど、小さなひと口でもいけそうなおにぎり作っておいた。

具は梅干しを小さくちぎったもの。

この小さなおにぎりは

昔から娘は小食かつ食べるのも遅くて、朝早い高校時代からは朝ごはんとお弁当はこれ。

小さなおにぎりなら、食べやすいからと。

大学は卒業出来たものの、社交不安障害で就職出来ずに家に戻ってきてからしばらくも、毎日この小さなおにぎりを作った。

食卓で私たちと一緒に食べると、娘は緊張して手が震え喉が詰まるので、おにぎりとおかずを部屋に持っていき、ひとりで食べていた。

時々おにぎり作りながら娘が不憫で涙ぐんだ。

…あの頃に比べれば娘はすごく良くなった…。

……贅沢言っちゃいかんな…。

そんなこと思い出しながら、この2日間小さなおにぎりを作った。

昨夜から娘は熱も下り、今朝はバイトに出かけて行きひと安心。

あの小さなおにぎりの出番がもうありませんように。